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文化祭 [日記]

中学校の文化祭がありました。中学三年生の三男にとっては、どの学校行事も「中学校最後の」イベントになります。三男は末っ子なので、私としても、中学校に親として関わるのは今年が最後です。

今年はコロナ対策のため、学校の体育館ではなく、もっと広い市内の体育施設を借りてステージ発表をしました。

クラスごとの合唱コンクールでは、中学三年間の成長を感じさせられました。
1年生は、まだ育ちきっていない感じ。男の子は声変わりが終わっておらず、ソプラノに混じって歌っている子も何人もいます。声変わりの途中の人もいるためか、歌い方も拙かったり、地声のまま放り出すような声の出し方で歌っている子も。決してふざけているのではなく、それがその子の一所懸命なのだろうな、と思います。ちょっと大きな声で音を外す子がいれば、すごく目立ってしまう感じ。女子は恥ずかしいのか、体が小さいからか、まだ声が小さいです。

2年生は、やや安定感が出てきます。声変わりを終えて低い声が出る男の子が増えてきます。少し高めの木管楽器のような美しい声の子や、まだソプラノに混じっている子も。

そして、3年生は、男子の声変わりがほとんど終わって、深く厚みのある低い声が豊かに響き、ハーモニー全体をがっちりと支えます。女子の声もはっきりと強く美しく出ていて、男女の声がバランスよく聞こえてきます。

地域の子どもが集まっているだけの、普通の公立の中学校です。この3年生の子たちだって、特別に歌が上手いメンバーというわけではないはずです。きっと、1年生の時にはもっとバラバラだったはずですよね...。でも、1年生の声がまだあちこち別な方向を向いているように聞こえるのに対して、3年生は、皆の声が揃って同じ方向を向いているように思えるのです。

ステージ発表では、3年生のステージ担当の男の子たちがサイリウムを振り回して元気いっぱいに踊る「ヲタ芸」を披露。女子たちが踊る時間になると、ヲタ芸のメンバーは客席でサイリウムを振って応援して盛り上げます。女子はダンス経験があるメンバーが多いらしく、見る人を惹きつける鮮やかな踊りです。客席にいる3年生もサイリウムを振り、ライブみたいな盛り上がりでした。

いい文化祭でした。この子どもたちの大切な時間に自分も立ち合っているのだと思うと、何だか切ないような、責任重大のような気持ちになります。

中学校の先生は、思春期の難しい年頃の子どもたちが相手ですし、高校受験という重大な節目にも立ち合うし、部活動や行事のための様々な仕事も多く、楽しいことよりも苦労や心配の方がずっと多いだろうと思います。近年は学校の先生の多忙さや負担の大きさがニュースで取り上げられることが多いですね。
でも、先生方は子どもたちの成長や素晴らしい瞬間に接して、感動したり、喜びを感じることも、きっと毎年あるのだろうな...。そんなふうに思えた文化祭でした。
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めぎ

日本の合唱コンクールの雰囲気を懐かしく思い出しました。
こちらにはそういう行事がないんですよ~
体育祭とか文化祭とかもないし、参観日もないし、親が学校での子供の成長を実感できるような場って特になくて。
ホントに日本の先生方は授業以外の仕事がとても多くて、大変でしょうね。
でもその分、先生も生徒の色々な面を見ることができて、感動がいっぱいありそうです。
by めぎ (2020-11-01 06:08) 

stellaria

めぎさま、ありがとうございました。そうか〜、ドイツでは学校での行事がないんですね。学校は授業を受けて教わることに特化した場所なんでしょうね。その分、先生方も教えることに注力できるのはいいですよね。
合唱コンクールは、歌うのが苦手な子には辛いこともあるかもしれません。でも、子どもの頃に合唱を体験すること自体は良いことが多いのではないかと思いました。歌う楽しさを感じたり、友達とタイミングを合わせて、声がうまくハーモニーになった瞬間の喜びは、貴重な体験になります。大人になると、市民合唱団などに入らない限り合唱をする機会がなくなってしまうので、尚更そう思います。
by stellaria (2020-11-01 14:03) 

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